業務用自作PC製作所

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i7 6800K ASRock X99 Taichi 常用オーバークロック設定

世間はRYZENやらSkylake-Xで盛り上がっていますが、手持ちの資産を活用する方向で結局LGA2011-3でBroadwell-Eを弄りまわしてしまっています。X99 Taich、i7-6800K、G.Skill F4-3000C15Q-16GRRでのOC設定。

OCツール
CPU 設定
CPU レシオ すべてのコア
 All Core 33
CPU キャッシュレシオ 28
最小CPU キャッシュレシオ 28
BCLK 周波数 125.0
BCLK スペクトラム拡散 無効
SB スペクトラム拡散 無効
Intel SpeedStep テクノロジー 無効
Intel ターボ・ ブースト・ テクノロジー
Intel Turbo Boost max Technology 3.0 無効
PLL 周波数のフィルター 高BCLKモード
長い時間のパワー限界 200
短時間電力制限 200
Adjust Pll Enabled

DRAM 設定
XMP 2.0 プロファイル1
DRAM 周波数 DDR4-2750
MRC Fast Boot Disabled
Memory Test Enabled
Memory Test On Fast Boot Enaled
Memory power Saving Mode 無効

FIVR 設定
CPU Vcore 電圧モード オーバーライドモード
Vcore オーバーライド電圧 1.240
CPUキャッシュ 電圧モード オーバーライドモード
CPUキャッシュ オーバーライド電圧 1.240
システムエージェントの電圧オフセット 0.06
CPU 内蔵 VR 効率モード 無効

電圧設定
CPU 入力電圧 固定モード
 固定電圧 1.920
CPU ロードライン・ キャリブレーション レベル1

G.Skill F4-3000C15Q-16GRRは3000MHzでは2枚しか認識しなかったので、2750MHzに落として4枚認識させました。CPUのOCは4.25GHzで回そうとすると1.26VでもOCCT10分通らないので、業務用で安定重視ということもあり4.125MHzで低電圧狙い。結構頑張って色々OC寄りの設定にしてみましたが、意外と電圧は下がりませんでした。ASUS X99-A(8フェーズ)、MSI X99A TOMAHAWK(8フェーズ)、ASRock X99 Taichi(12フェーズ)の中ではASUS X99-Aが一番OC向けのようです。

ASRock Intel X99搭載 ATXマザーボード X99 Taichi

ASRock Intel X99搭載 ATXマザーボード X99 Taichi

 

 

AMD RYZEN Socket AM4 対応マザーボード一覧 機能比較

AMD RYZEN対応のマザーボードが出揃って来たようなので、機能比較一覧表を作ってみました。4/1現在の実売価格が安い順。

メーカー 型番 チップ
セット
フォーム
ファクタ
m.2
位置
メモリ
スロット
LAN ファン
コネクタ
VRM
ヒートシンク
DP HD
MI
DVI RGB
BIOSTAR B350ET2 B350 m × 2 R 2 ×     1  
ASRock AB350M-HDV B350 m 2 R 3 ×   1 1 1
ASUS PRIME B350M-A
/CSM
B350 m 4 R 2 ×   1 1 1
ASUS PRIME B350M-A B350 m 4 R 2 ×   1 1 1
ASRock AB350M Pro4 B350 m 2 R 3   1 1 1
MSI B350M GAMING
PRO
B350 m 4 R 3   1 1 1
BIOSTAR B350GT3 B350 m 4 R 3   1 1  
ASUS PRIME
B350-PLUS
B350 m 4 R 3   1 1 1
ASRock AB350 Pro4 B350 ATX 上下 4 R 3   1 1 1
GIGABYTE GA-AB350M
-Gaming 3 [Rev.1.0]
B350 ATX 4 R 4   1 1 1
BIOSTAR X370GT5/LED FAN B350 ATX 4 R 5   1 1  
ASRock Fatal1ty
AB350 Gaming K4
B350 ATX 4 R 4   1 1 1
MSI B350 TOMAHAWK B350 ATX 4 R 6   1 1 1
GIGABYTE GA-AB350-Gaming 3
[Rev.1.0]
B350 ATX 4 R 4   1 1  
BIOSTAR X370GT5
/LED FAN
X370 ATX 4 R 4   1 1  
ASRock Fatal1ty
X370 Gaming K4
X370 ATX 4 I 5   1    
MSI X370 SLI PLUS X370 ATX 4 R 6   1 1  
ASUS PRIME X370-PRO X370 ATX 4 I 6 1 1    
GIGABYTE AORUS GA-AX370
Gaming 5 [Rev.1.0]
X370 ATX 4 I/K 8   1    
MSI X370 GAMING PRO
CARBON
X370 ATX 中※ 4 I 6   1 1  
ASRock X370 Taichi X370 ATX 4 I 5        
BIOSTAR X370GT7/M200-240G X370 ATX 4 R 5 1 1 1  
ASUS ROG CROSSHAIR
VI HERO
X370 ATX 右下 4 I 7        
ASRock Fatal1ty X370
Professional Gaming
X370 ATX 4 I/A 5        
MSI X370 XPOWER
GAMING TITANIUM
X370 ATX 中※ 4 I 6 1 1    

PRIME B350M-A/CSMとPRIME B350M-Aの違いはECCメモリが使えるかどうかで、/CSMが使える?ASRockのAB350M-HDVで使えるCPUは65Wまで。スペック表を確認しただけなので間違いあるかもしれません。

 

<m.2位置>

上・・・一番上のPCI×16スロットの上、CPUソケットのすぐ下。

中・・・一番上のPCI×16スロットのすぐ下。

下・・・一番上のPCI×16スロットの下。2スロ占有グラボを挿しても隠れないぐらいの位置。

中以外がSSDが冷えやすそうな位置。ただ、MSIのX370 GAMING PRO CARBONとX370 XPOWER GAMING TITANIUMはSSD搭載位置は“中”ですが、ヒートシンクが付いているようなのでむしろ良いかもしれません。また、位置が“中”でもPCI×16スロットが一番上に固定でなければ、SSDとグラボが重ならないように搭載することもできそうです。

 

<メモリスロット>

メモリスロットの数。一般的な用途なら2でも不足は無さそう。

 

<LAN>

I・・・インテル I211-AT。

R・・・Realtek RTL8111H、RTL8111GR、RTL8118AS等の所謂、蟹です。

K・・・Rivet Networks Killer E2500 LAN chip、ゲーミングLANチップ。

A・・・AQUANTIA AQC108、5Gビット対応。

KILLERはあまり評判がよくないような。蟹は言われてるほどは悪くなく普通。

 

<ファンコネクタ

CPUファン、ケースファン、水冷ファン用コネクタの総数。少なくても、消費電力が多すぎない一般的なファンであれば、分岐コネクタを使用してマザボから回転数をコントロールすることも可能。

 

VRMヒートシンク

見た目のみの評価ですが、ヒートシンクの大きさで×△○◎を付けてみました。チップ自体の発熱が少なければヒートシンクは必要ないですし、チップ自体の発熱が大きすぎれば大きなヒートシンクでも問題があるケースも出てきます。

 

なんでRYZENマザーボードについて調べてしまったかと言うと、導入を検討しているからです。どれを選ぶか?業務の都合上インテルLANで、長時間運用するのでVRMヒートシンクが大きめのマザーボードが候補になりそう。ファンコネクタの数もそれなりにあった方がいいですね。今のところASRockのAB350 Pro4にインテルLANカードか、ASUSのPRIME X370-PROあたりになりそうです。安定第一の業務用パソコンにRYZENは不安はありますが、長く使い回しが効きそうなのでX99を増やすよりもいいかなあと。元々は長い間AMD党だったのですが、処理速度が必要な業務の都合上やむなく4790K以降はインテルばかり。RYZENの1800X/1700X/1700は性能的には第一線で業務に使えそうで安いし、面白そうなのでAMD党に戻ります。

 

余談ですが、売れ残ってよくネタにされてるトマホーク。ファンコネクタが6つ、ヒートシンクもしっかりしているし、こうやって比較してみるとそんなに悪くない気も?

 

 

ASUSTeK AMD X370搭載 マザーボード PRIME X370-PRO【ATX】

ASUSTeK AMD X370搭載 マザーボード PRIME X370-PRO【ATX】

 

 

ASRock AMD B350チップセット搭載 ATXマザーボード AB350 Pro4

ASRock AMD B350チップセット搭載 ATXマザーボード AB350 Pro4

 

 

i7-6900K MSI X99 TOMAHAWK Noctua NH-D15S 常用オーバークロック設定

以前設定した暫定常用OCボトルネックになっていた冷却能力は、CPUクーラーをNH-C14SからNH-D15Sにしたことで大きく改善。そこそこ低電圧で4.125GHzまでのOCは安定していたので、まず4.2GHzでのOCを目指してみます。CPU電圧を徐々に上げていくも、1.26Vまで盛ってもOCCTは数秒でダウン。ここで4.2GHzへのOCは諦め、4.1GHzで安定する設定を探っていきます。多少安全域をとって1.23Vで落ち着きました。MSIのX99A TOMAHAWKはASUS X99-Aに比べると多少電圧を盛らないとOC通りにくいようです。X99A TOMAHAWKには元々37倍以上のOCが不安定でBIOSが更新された履歴があったり、高クロックOCに弱いマザーボードなのかもしれません。または搭載メモリの関係でASUSはベースクロック125MHz・MSIはベースクロック100MHzなので、ベースクロックの違いが関係している可能性も。どちらにしろ、常用OCであれば気にするほどではないレベルです。以下、OC設定。

Simple [Advanced]

CPU Setting
CPU Ratio Aplly Mode [All Core]
CPUの内部倍率を変更 [41]
CPU Ratio Mode [Fixed Mode]
Ring Ratio [35]

DRAM Setting
XMP(Extreme Memory Profile) [Enabled]
DDR 3200MHz 16-18-18-36 1.350V

Voltage Setting
VCCIN Voltage 1.920
CPU Core/Ring Voltage Mode [Override Mode]
CPU Core Voltage 1.230
CPU Ring Voltage 1.235

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CPU電圧はCPU-Z読みでも1.230V。

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CINEBENCH R15。シングル170cb/マルチ1726cb。OCCTは通りませんでしたが、4.2GHzだとシングル175cb/マルチ1770cb。4.1GHzと4.2GHzの体感差は特にありません。

ちなみに4.0GHzの時はクロック・キャッシュクロック共に同じ設定のASUS X99-Aより若干低いスコアでした。全く同じ設定ではないですが、ベースクロック以外はMSIがDDR4-3200に対しASUSがDDR4-3000とMSI有利な設定。マザーの特性というより、これもベースクロックの違いでASUSの方が低電圧かつベンチの数字が出ている可能性も。体感は違いなし。

 

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 さすがツインタワーのNH-D15S、冷却能力はだいぶ余裕あり。冷却能力に余裕はあるけど今度は6900K自体のOC特性の問題で4.0GHzから大してクロックを上げることはできませんでした。常用だと4.1GHz近辺。

さて、このi7-6900KというCPU。AMDRYZEN登場でだいぶ存在意義が問われています。ベンチの数字を見る限り、常用域ならほんの少し6900Kに分がありそうですが、価格差を考えると1800Xでしょうね。

ちなみに業務で使うなら4790K(4コア・シネベンチ941)と6800K(6コア・シネベンチ1317)は差が感じられ、6800Kと6900K(8コア・シネベンチ1726)はそれ程は差が感じられなかったので6コアの1600Xが気になるところ。1800Xの税込6.5万から単純計算すると3.4万、RYZENマザーボードの安さを考えるとi7-6800Kよりだいぶ安く済みそう。今ゼロからシステムを組むなら1600Xを選びます。

まあ業務で使ってるとなると営業日に穴をあけるわけにはいかないので、必要な時が買い時、壊れても保証期間中でも交換品を即買いしなければならず、待ってはいられません。次回システム更新時や業務拡張時にはインテルAMDがどんなラインナップになっているのか楽しみです。

インテルのメインストリーム・コンシューマ向けCPUが4コアで止まってる理由

インテルのi7-4790K・6800K・6900Kと使って分かったことは、ブラウジングやゲームなど“世間一般の大多数”の用途ではマルチスレッド性能よりもシングルスレッド性能の方が大事だったりする。つまり、メインストリーム向けに6コアを出してしまうと、4コアより高いお金を出したのに性能はよくないぞと“世間一般の大多数”の消費者は不満を持つ事態になってしまう。しかし現状は6コア・8コア・10コアとコアを増やすと技術的な問題で高いクロックのものは作れない。そんなわけでインテルのメインストリームは4コアのままコアは増やさずに進化を続けているのかなあと。6コア以上はこの辺の事情が分かっているエンスージアスト向けにプラットフォームを分けて発売し、前述のような不満が出てしまう事態を回避しているわけです。

ここで流れが変わってきそうなのがAMDRyzenが発売されること。

AMD Ryzen CPU Core
/Threads
L3 TDP Base Turbo XFR Price
Ryzen 7 1800X 8/16 16MB 95W 3.6GHz 4.0GHz 4.0GHz+ $499
Ryzen 7 1800 Pro 8/16 16MB 65W TBA TBA N/A TBA
Ryzen 7 1700X 8/16 16MB 95W 3.4GHz 3.8GHz 3.8GHz+ $389
Ryzen 7 1700 8/16 16MB 65W 3.0GHz 3.7GHz N/A $319
Ryzen 5 1600X 6/12 16MB 95W 3.3GHz 3.7GHz 3.7GHz+ $259
Ryzen 5 1600 6/12 16MB 65W TBA TBA N/A TBA
Ryzen 5 1500 6/12 16MB 65W 3.2GHz 3.5GHz 3.9GHz+ $229
Ryzen 5 1400X 4/8 8MB 65W 3.5GHz 3.9GHz N/A $119
Ryzen 5 1400 4/8 8MB 65W TBA TBA N/A TBA
Ryzen 5 1300 4/8 8MB 65W 3.2GHz 3.5GHz 3.8GHz $175
Ryzen 3 1200X 4/4 8MB 65W TBA 3.4GHz N/A $149
Ryzen 3 1200 4/4 8MB 65W TBA TBA N/A TBA
Ryzen 3 1100 4/4 8MB 65W 3.2GHz 3.5GHz N/A $129

※XFR・・・冷却性能依存の自動OC機能

リークされたラインナップを見ると、AMDRyzenは6コア・8コアでもかなり値段がリーズナブル。性能も6800K、6900Kに匹敵するとか?この辺は実際の数字が出てこないと何とも言えませんが。これでインテルも6コア・8コアをメインストリームに投入せざるを得なくなってくるでしょう。現行のBroadwell-Eのようなものでは4コア比で体感遅いと消費者の不興を買う事態になってしまうので、ここでやっとインテルも多コア・高クロック路線に本腰を入れてくるのではと予想。AMDの安さや消費電力の低さばかり話題になっていますが、個人的には6コア以上の多コア高クロックCPUこそ求めるものなので、そういう方向でインテルAMDが競い合って開発が一気に進めばいいかなあと思っています。

 

ダンボール製PCケース自作 羊の皮をかぶった狼?

PCケースが足りない事態になってしまい・・・

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急遽、ダンボール製PCケースを自作?という程のものではないけど。ほぼダンボールの上に置いただけ。あくまで緊急避難用なので、電源は外付け仕様。

 

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noctua NH-D15Sがちょうどいい高さ。

 

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背面コネクタ、グラボの穴は現物合わせでカッターで切りぬき。中身は4.0GHzにライトOCしたi7-6900K、外見はダンボールでも中身はハイパワーマシン。一応、排熱ファンだけは付けておきました。山洋電気のF12-PWM。最低回転数が高めの850rpmかつ回転数の割に音が大きいのでお蔵入りになっていたファン。上2点しか止めていません。2点止めは普通に自作する際でもCPUクーラーにファンを付ける時はよくやります。対角だけ止めておけば十分ですし、メンテ時の付け外しの時に楽です。今回は対角より上2点の方が安定しそうなので上2点。

 

それと画像では見えませんがグラボのブラケットがダンボール底面側に抜けるように穴あけ。そうしないとグラボがマザーボードに完全に刺さらず浮いてしまいます。

 

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稼働中。corsairの400Cに入れていた時と比べて多少温度が上がりやすいようです。吸気ファンも付けようかな?

 

ダンボール製PCケースは発火の恐れがあるため、常用は止めた方がいいかも。目の届く場所での緊急避難用や、動作確認用ぐらいですね。今週はこれで乗り切るツモリですが、来週までにはマトモなPCケースに収めたい。